神経伝達物質の減少で身体の円滑な動きが困難になるパーキンソン病

脳から全身に出される運動の指令は脳の中でつくられる神経伝達物質で行います。神経伝達物質のひとつであるドーパミンを作る中脳の黒質は、運動や学習など多くの役割がある大脳基底核と連携しています。

このドーパミンが減少し脳から全身に出される指令が上手く伝わらなくなり、その結果として体の動きが不自由になってしまうのがボクシング元世界チャンピオンであるモハメド・アリ氏が発病したことで世界的に知られるようになったパーキンソン病で、厚生労働省による特定疾患に指定されています。。

メラニン色素の存在によって黒質はその名のとおり黒く見えるのですが、パーキンソン病を発症すると脱落・変性が進行し、色が薄くなって減少していきます。黒質の減少はすなわちドーパミンの減少になりますので、神経間の情報伝達に支障をきたすようになります。

パーキンソン病の代表的な症状は手足の震え、筋肉の強張り、体のバランスの悪化、緩慢な動作などがあります。現代医療ではパーキンソン病の原因は解明されていませんが、不足したドーパミンを補う「L-ドーパ」などの薬を服用することで症状は改善します。

しかし、長期間の服用で効果はだんだん低下していきますし、不随意運動などの副作用が出てくるケースもあるため、高齢者や認知症の患者以外は、まずドーパミンアゴニストという薬が使用されます。外科的治療は、あくまでも症状を改善させるもので、病気を完治させるものではありません。

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