脳梗塞から1ヶ月以内のリハビリが後遺症の程度を大きく左右します

脳梗塞を発症した患者さんで、リハビリ施設を経ずに退院できる人は3分の1、リハビリ専門病院に転院できる人が3分の1、残り3分の1はリハビリができないほどの重症のため療養型の慢性期病院への転院を余儀なくされます。

手足や言語などの機能を最大限に回復させるためには、脳梗塞を発症してから1ヶ月以内にどれくらいリハビリを行えるかが勝負です。機能回復が上昇カーブを描くのが最初の1ヶ月で、その後は徐々に緩やかとなり、発症から半年も過ぎると、運動機能の回復はほとんど望めなくなるためです。

リハビリテーションは医師、看護師のほか、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士など多くの医療スタッフが、患者さんとその後家族と協力して行うチーム医療です。特にリハビリテーション専門病院では、専門の医療スタッフがどれくらいいるかが病院選びの基準となります。

週末は休診のためリハビリ訓練を実施しないリハビリテーション専門病院もありますが、そこに入院している患者さんの回復の程度は、毎日リハビリを行う病院の患者さんよりも芳しくないというデータがあります。従って土曜、日曜もリハビリを実施している病院がベストです。

リハビリテーション専門病院は脳梗塞で入院した病院で紹介を受ける場合がほとんどです。以前に比べて、医療施設間のネットワークが構築されているため、転院はスムーズに行われます。あらかじめ希望する施設がある場合には、紹介を断り、そちらに手続きすることもできます。ただし、リハビリ専門のスタッフは現在も人手不足のため、人気の高いリハビリ専門病院は入院患者で既に一杯になっているケースもあります。

リハビリ専門病院で集中的なリハビリを受けて、段々と機能が回復して無事に退院できた患者さんのなかには、退院後しばらくしてから症状が悪くなったため、「脳梗塞が悪化したのではないか」と不安を抱えて病院にくることがあります。

脳梗塞は再発しない限り、症状が悪くなることはありえず、最悪の状態である発症時から、徐々に回復していきます。回復しきれない場合は後遺症が残りますが、再発しない限り、一度よくなったものが悪くなることはないのです。

症状が悪くなったと訴える患者さんは、リハビリ病院から退院後に自宅でリハビリを怠ったために、一旦は病院で回復した機能を維持することができずに、機能が低下してしまったのです。理学療法士や作業療法士がいるリハビリ専門病院と異なり、自宅では指導してくれる人がいません。さらに安静が一番と家族も気を使って、日常のあらゆる場面で手を差し伸べてくれます。こうなると運動機能が徐々に衰えて、残された機能も低下してしまうのです。

大切なのは自宅でもリハビリを継続して行い、トイレ、入浴、着替え、食事など自分でできることは意識して自分で行うことです。ベッドから動けないときも、状態を起こしてい射る時間を長くするだけで大きな差が出てきます。

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